「ネットワークエンジニアになるには資格が必要なの?」
「CCNAやCCNPを取れば転職や年収アップに有利になるの?」
ネットワークエンジニアを目指している人なら、一度は気になるテーマだと思います。
結論から言うと、資格はあった方が良いです。
ただし、資格だけで仕事ができるようになるわけではありません。
むしろ、現場で働いて感じた本音としては、
資格よりも実務経験の方が圧倒的に重要です。
私自身、新卒でネットワークエンジニアとして働き、CCNAを取得しました。
また、ネットワーク運用、障害対応、構築、PM、プリセールス、フリーランスなどを経験してきました。
その中で強く感じたのは、資格はあくまで「基礎知識の証明」であり、現場で評価されるのは実際に何を経験してきたかだということです。
この記事では、現役ネットワークエンジニアの立場から、
- ネットワークエンジニアに資格は必要なのか
- CCNAやCCNPは実務で役立つのか
- 転職やフリーランスで資格はどれくらい見られるのか
- 本当に大事な経験とは何か
- それでも取るならおすすめの資格
を本音で解説します。
目次
ネットワークエンジニアに資格は必要なのか
まず、ネットワークエンジニアに資格が必要かどうかですが、未経験者や若手であれば資格は取っておいて損はありません。
特にCCNAは、ネットワークの基礎を学ぶにはかなり良い資格です。
IPアドレス、サブネット、ルーティング、VLAN、NAT、ACLなど、現場でも使う基礎知識を体系的に学べます。
ただし、資格を取ったからといって、すぐに現場で活躍できるわけではありません。
ここを勘違いすると危険です。
資格は入口としては有効です。
しかし、実務では資格試験のようにきれいな問題は出てきません。
現場では、想定外のトラブル、曖昧な情報、急な障害、顧客対応、ベンダー調整などが普通に発生します。
そのため、資格は「必要十分条件」ではなく、あくまでスタートラインだと考えた方が良いです。
新卒時代にCCNAを取ったけど、実務ではあまり役に立たなかった
私自身、新卒で入社した会社でCCNAを取得しました。
当時は会社としても、ネットワークエンジニアならCCNAやCCNPを取る流れがありました。
新卒でネットワークエンジニアとして働く場合、会社からCCNAやCCNPの取得を求められるケースは多いと思います。
もちろん、資格勉強を通してネットワークの基礎を学べたこと自体は良かったです。
ただ、正直に言うと、
実際の業務では、CCNAの知識がそのまま役に立つ場面はそこまで多くありませんでした。
なぜなら、現場で求められるのは試験問題を解く力ではなく、実際に起きている問題をどう切り分けるかだからです。
例えば、トラブル対応では、
- どこで通信が止まっているのか
- どの機器に問題があるのか
- 回線なのか、機器なのか、設定なのか
- ログから何を読み取るべきか
- 誰に何を確認すべきか
- お客様へどう説明すべきか
こういったことを考える必要があります。
しかも障害対応の現場は緊張感があります。
お客様の業務が止まっている。
関係者から状況確認が来る。
早く復旧しなければいけない。
そういう状況では、正直、勉強した内容なんて頭が真っ白になって飛ぶこともあります。
マジで、現場の緊張感は試験とはまったく違います。
だからこそ、現場でトラブル対応を経験したり、お客様の声を聞いたり、実際の構築案件に関わったりすることで、少しずつ本当の知識や感覚が身についていくのだと思います。
資格より実務経験で身につくことの方が多い
ネットワークエンジニアとして成長するうえで、資格勉強よりも実務経験から学ぶことの方が圧倒的に多いです。
例えば、資格ではルーティングやVLANの仕組みを学べます。
それ自体は大事です。
しかし、現場ではそれに加えて、
- 実際の機器をラックに設置する
- コンソール接続する
- 設定を投入する
- 通信試験をする
- 障害時にログを確認する
- 切り戻し判断をする
- お客様へ状況を説明する
といった実務があります。
これは資格勉強だけでは身につきません。
実際、私が派遣時代に経験した話ですが、後輩として入ってきた別の派遣会社のメンバーがCCNPを取得済みだったことがありました。
CCNPはCCNAよりも上位の資格です。
そのため、最初はかなり詳しい人なのだろうと思っていました。
しかし、実際には現場経験がほとんどありませんでした。
そのため、
- ラックマウントキットの取り付け方がわからない
- コンソール接続の仕方がわからない
- 実機を設置した経験がない
- 現場作業の流れがわからない
という状態でした。
もちろん、資格を取る努力は素晴らしいです。
ただ、その時に強く感じたのは、
資格を持っていることと、現場で仕事ができることは別物だということです。
ネットワークエンジニアは、実際に機器を触り、現場で失敗し、トラブルを経験し、お客様と向き合うことで成長していく仕事だと思います。
転職やフリーランスで資格はどれくらい見られるのか
転職やフリーランスとして案件を探す場合、資格は参考程度に見られることが多いです。
もちろん、未経験や若手の場合は資格がアピールになることもあります。
しかし、経験者の場合、雇う側が本当に見ているのは資格そのものではありません。
重要視されるのは、
- どんな経歴があるか
- どんな現場を経験してきたか
- どんなトラブルを経験してきたか
- どんな苦労をしてきたか
- その経験からどんなスキルを習得したか
- どんな人と仕事をしてきたか
- どんな人物に成長したか
- これからどんなことをやりたいか
といった部分です。
特にフリーランスや高単価案件では、「資格を持っています」だけでは弱いです。
それよりも、
- 大規模ネットワークの運用経験がある
- 設計・構築を経験している
- PMとして関係者調整をしてきた
- 顧客折衝を経験している
- 障害対応で原因切り分けをしてきた
- セキュリティやクラウドに関わってきた
こういった経験の方が評価されやすいです。
つまり、資格は履歴書に書ける材料の一つではあります。
しかし、最終的に見られるのは「この人は現場で何ができるのか」です。
資格を取るなら「目的」を間違えないことが大事
資格を取ること自体は悪いことではありません。
ただし、目的を間違えないことが大事です。
資格は、
- 基礎知識を整理するため
- 未経験から学習意欲を示すため
- 転職活動で最低限の知識を証明するため
- 自分の弱点を補うため
に使うべきです。
逆に、
- 資格を取ればすぐに稼げる
- 資格があれば現場で困らない
- 資格だけで高単価案件に入れる
と考えるのは危険です。
資格は武器になります。
ただし、それは実務経験とセットになった時です。
資格で基礎を学び、現場で経験を積み、その経験を言語化できるようになる。
これが一番強いと思います。
ネットワークエンジニアにおすすめの資格
ここからは、実務目線でおすすめできる資格を紹介します。
ただし、あくまで資格は補助です。
資格を取ること自体が目的ではなく、キャリアを広げるための手段として考えるのがおすすめです。
第1位:CCNA
未経験からネットワークエンジニアを目指すなら、最初におすすめしやすいのはCCNAです。
理由は、ネットワークの基礎を体系的に学べるからです。
特に、
- IPアドレス
- サブネット
- ルーティング
- VLAN
- NAT
- ACL
などは、現場でもよく出てきます。
ただし、CCNAを取ったからといって即戦力になれるわけではありません。
あくまでスタートラインです。
未経験者が学習意欲を示すには良い資格ですが、取得後は必ず実務経験につなげることが重要です。
▶ CCNAは意味ない?現役ネットワークエンジニアが本音で解説
第2位:CCNP
CCNPは、CCNAよりも上位のCisco資格です。
ネットワークの知識をさらに深めたい人には良い資格です。
ただし、個人的には、未経験のうちからいきなりCCNPを目指すより、まずは現場経験を積んだ後に取る方が良いと思っています。
なぜなら、実務経験がない状態でCCNPを取っても、知識が現場感覚と結びつきにくいからです。
実際に機器を触り、障害対応を経験し、設計や構築に関わった後に学ぶ方が、理解が深まります。
CCNPは、実務経験とセットになると強い資格です。
第3位:AWS認定資格
これからのネットワークエンジニアは、クラウドの知識も避けて通れません。
オンプレミスだけでなく、AWSやAzureなどのクラウド環境と接続する案件も増えています。
そのため、AWS認定資格はキャリアを広げるうえで役立ちます。
特に、ネットワークエンジニアであれば、
- VPC
- サブネット
- ルートテーブル
- セキュリティグループ
- VPN
- Direct Connect
あたりの理解はかなり重要です。
ネットワーク経験がある人がクラウドを学ぶと、かなり強いです。
第4位:セキュリティ系資格
ネットワークとセキュリティはかなり相性が良いです。
今後、ネットワークエンジニアとして市場価値を上げたいなら、セキュリティの知識はかなり重要になります。
例えば、
- ファイアウォール
- VPN
- ゼロトラスト
- SASE
- EDR
- 認証基盤
などは、ネットワークと密接に関わります。
資格で言えば、情報処理安全確保支援士やCompTIA Security+なども選択肢になります。
ただし、これも資格名そのものより、実務でセキュリティ案件に関わった経験の方が重要です。
第5位:PMPやプロジェクトマネジメント系資格
年収を上げたいなら、技術資格だけでなくPM系の資格も選択肢になります。
ネットワークエンジニアとして経験を積んだ後、PMやプリセールスに広げていくと、収入は上がりやすくなります。
PM系で重要なのは、資格そのものよりも、
- スケジュール管理
- 課題管理
- 関係者調整
- ベンダーコントロール
- 顧客説明
を経験しているかどうかです。
技術がわかるPMは市場価値が高いです。
その意味で、PM系の学習はかなりおすすめです。
本当に大事なのは資格より「経験の言語化」
転職やフリーランスで評価されるためには、資格よりも経験の言語化が重要です。
例えば、ただ「ネットワーク運用をしていました」と言うだけでは弱いです。
それよりも、
- どんな規模のネットワークを担当したのか
- どんな機器を扱ったのか
- どんな障害対応をしたのか
- どんな改善を行ったのか
- どんな顧客対応をしたのか
- どんな役割でプロジェクトに関わったのか
を具体的に説明できる方が強いです。
雇う側は、資格の有無だけで判断しているわけではありません。
この人は現場で何を経験して、何を学び、今後どんな価値を出せるのか。
そこを見ています。
だからこそ、資格取得と同じくらい、自分の経験を整理することが大事です。
結論:資格は大事。でも実務経験には勝てない
ネットワークエンジニアにとって、資格は意味があります。
特に未経験者や若手にとって、CCNAは良い入口になります。
ただし、資格だけでは現場で通用しません。
実際のトラブル対応や構築案件、お客様対応を通して身につくことの方が圧倒的に多いです。
転職やフリーランスとして独立する場合も、資格は参考程度に見られることが多いです。
本当に重要なのは、
どんな経験をして、どんな苦労を乗り越え、どんなスキルを身につけたか
です。
資格は入口。
実務経験が本当の武器。
この考え方を持っておくと、ネットワークエンジニアとしてのキャリアを伸ばしやすくなると思います。
まずは案件を見て、求められるスキルを確認するのがおすすめ
もし今、
- どの資格を取るべきか迷っている
- CCNAやCCNPを取るべきか悩んでいる
- 転職やフリーランスを考えている
- 自分の経験が評価されるか知りたい
- 年収を上げたい
と思っているなら、まずは実際の案件を見てみるのがおすすめです。
案件を見ると、資格よりもどんな経験やスキルが求められているのかが見えてきます。
今の会社の評価だけではなく、市場で自分がどう見られるかを確認することが大切です。
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